3×3の魔方陣の作り方

縦・横・斜めの数の和がすべて等しくなるように数が配置される魔方陣。
この記事では、3×3の魔方陣の論理的な作り方を解説します。

この記事を読んでわかること
  • 魔方陣とは何か
  • 魔方陣を論理的に作るにはどうすればよいか
目次

Ⅰ 魔方陣とは

 「まほうじん」と聞くと、ゲーム等で出てくる「魔法陣」を思い浮かべる方もいますが、数学の「まほうじん」は魔法の四角形という意味合いで「魔方陣」と書きます。
 英語にすると“magic square “ です。まずは、この魔方陣の定義を確認しておきましょう。

魔方陣の定義

 $~n\times n~$ の魔方陣とは、 $~1~,~2~,~\cdots~,~n^2~$ の自然数を $~n\times n~$ の正方形のマスに入れ、縦・横・斜めの数の和が一定になるものを言う。

 今回考える3×3の魔方陣で言えば、 $~1,2,3,4,5,6,7,8,9~$を各マスに入れ、 縦・横・斜めの和が等しくなるようにしなければなりません。
 <図1>のように、3×3の魔方陣では縦・横・斜めで合計8ラインあります。

3×3魔方陣の8ライン
<図1> 3×3魔方陣の8ライン

 では、3×3の魔法陣の論理的な作り方を次章で解説しましょう。

Ⅱ 3×3魔方陣の作り方

 以下の手順で3×3の魔方陣を一意的に作ることができます。

  1. 1ラインの和を求める
  2. 中央の数を求める
  3. 1の場所を求める
  4. 1の周りを埋める
  5. 全マス埋める

では、各手順について細かく見てみましょう。

3×3の魔方陣の作り方
STEP
1ラインの和を求める

 下のような魔方陣で考える。
 ただし、$~a~$ ~ $~i~$ にはそれぞれ1~9の自然数が1つずつ入るものとする。

魔方陣を文字で置く
<図2> 魔方陣を文字で置く

 このとき、次の式が成り立つ。

\begin{align*}
 &a+b+c+d+e+f+g+h+i \\
 &=1+2+3+4+5+6+7+8+9  \\
 &=45  ~~~~\cdots ①
 \end{align*}

$①$より、

\begin{equation*}
 (a+b+c)+(d+e+f)+(g+h+i)=45
 \end{equation*}

となるため、それぞれのカッコ内の式が各行の和$~S~$を表すことから、

\begin{align*}
S+S+S&=45  \\
3S&=45  \\
S&=15
\end{align*}

が求まった。

STEP
中央の数を求める。

 次に、中央の数を通る4ラインの和について考えると、次の等式が成り立つ。

 \begin{equation*}
 (a+e+i)+(b+e+h)+(c+e+g)+(d+e+f)=15 \times 4
 \end{equation*}

項のまとまりを変えることで、

\begin{equation*}
 (a+b+c+d+e+f+g+h+i)+3e=60
\end{equation*}

であり、$①$より、

 \begin{align*}
  45+3e&=60  \\
 3e&=15  \\
 e&=5
 \end{align*}

と、中央の数$~e~$が求まった。

STEP
1の場所を求める
中央の数が埋まった魔方陣
<図3> 中央の数が埋まった魔方陣

 3つの数のうちの1つが$~1~$であるとすると、残りの2つの数で和が15になるようにするためには、

  • $~1~,~5~,9~$の組み合わせ
  • $~1~,~6~,8~$の組み合わせ

の2パターンしかない。

 そのため、四隅である( $~a~,~c~,~g~,~i~$ )は縦・横・斜めの3ラインに影響するため、$~1~$を配置することができない。
 すなわち、1は $~b~,~d~,~f~,~h~$ のどこかに配置される。

 魔方陣は左右・上下対称なので、 $~b~,~d~,~f~,~h~$ のどこに置いても一般性は失われない

 そこで、今回は $~b=1~$ とする。

1が埋まった魔方陣
<図4> 1が埋まった魔方陣
STEP
1の周りを埋める

 STEP3より、$~1~$と同じライン上には、$~5~$と $~9~$ の組み合わせか $~6~$ と $~8~$ の組み合わせしかないため、 $~h=9~$ がわかる。

 さらに、 $~a~,~c~$ には $~6~$ と $~8~$ が入ることがわかりますが、魔方陣は左右対称であることから、 $~a~,~c~$ どちらを $~6~$ にしても一般性は失われない。

 そこで、今回は $~a=6~,~c=8~$ とする。

5マス埋まった魔方陣
<図5> 5マス埋まった魔方陣
STEP
全マス埋める

ここまでくればあとは自然に埋まります。斜めに注目すれば、

\begin{align*}
8+5+g&=15 \\
g&=2  \\
\\
6+5+i&=15  \\
i&=4
\end{align*}

が求まる。

 また、1列目、3列目に注目すれば、

\begin{align*}
6+d+2&=15 \\  
d&=7\\
\\
8+f+4&=15  \\
f&=3
\end{align*}

が求まるため、魔方陣が完成した。

<図6> 完成した魔方陣
<図6> 完成した魔方陣

 「一般性は失われない」という難しい日本語を使いましたが、要は「何を入れても結果的には一緒ですよ~」という意味です。

 以上、数をあてはめて試行錯誤するのではなく、論理的に魔方陣を完成させる方法でした!

 他にも魔方陣に関する記事を書いているので、是非ご覧ください↓↓

 さらには、こんな魔方陣まで!!↓↓


パズルとして楽しめなくなっちゃったにゃ。

 ま、まぁね。
 でも、数学得意の数式や背理法を使えば、パズルも機械的に解くことができることが証明されたよ。


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