64=65??

数学間違い探し第6弾。有名な図形のトリックです。


命題??

 次の数式が成り立つ。
\begin{equation}
64=65
\end{equation}

 毎回同じことを言いますが、これが正しいとすると数学、いや、算数から崩壊します。
 小学校のテストで $~8 \times 8=65~$ と書いても〇になってしまいますね。

証明??

 次の面積 64($=8 \times 8$)の正方形を考える。

 この正方形を、次のような台形2種類と、直角三角形2種類に分ける。

 台形と直角三角形を、次のように並び替え、長方形にする。

 すると、この長方形の面積は 65($=5 \times 13$)となるため、
\begin{equation}
64=65
\end{equation}
は示された。  $~\blacksquare~$

 さぁ、図形のトリックを見破れますか??
 ちなみに、このトリックは『不思議の国のアリス』の著者であるルイス・キャロルが考えたものです。
 


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証明の穴

長方形にしたとき、実はわずかな隙間が生じる。
 
 先ほどの長方形の図は、それっぽく見せるために微細な修正をした図です。
 
 正確に図を描くと、次のようになります。

 長方形の内部にわずかな隙間が生じているのに気づきますか?
 実は、この隙間は面積が1の平行四辺形になります。
 
 なぜ、このような隙間が生じてしまうのかというと、下の図で、
$~\tan{\alpha}=\displaystyle \frac{5}{2}=2.50~$ に対して、 $~\tan{\beta}=\displaystyle \frac{3}{8}\fallingdotseq 2.66~$ であり、図を見てもわかるように角度(傾き具合)が違うからです。

 そのため、隙間が生まれてしまい、隙間の面積 1 と合わせて、面積65の長方形となるわけです。

 見かけに騙されず、数値的に見てあげることが大切ですね。
 


 「それっぽい図形」を作るのに一番苦労しました。

   

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◇参考文献等
・アルフレッド・S・ポザマンティエ/イングマール・レーマン(2015)『数学まちがい大全集』,pp.178-179,堀江太郎訳,化学同人.

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 算数の質問です。「①Aさんは老人で歩くのが遅いです。1km離れたスーパーには行きは3時間、帰りは疲れるので4時間掛かります。スーパ-ーの往復のときのAさんの歩く平均速度は時速何キロメートルでしょうか。分数で答えて下さい。② ご主人は1km離れたスーパーには3時間、奥さんは同じスーパーには4時間掛かります。スーパーまでの二人の平均速度は時速何キロメートルでしょうか。分数で答えて下さい。」で、答えは、①は1+1/3+4で2/7km/時、②は(1/3+1/4)/2で7/24km/時となりそうですが、なぜ異なることになるのかいまいち不明です。統計学の本では、調和平均とかなんとかわけわからん言葉でごまかされています。はっきりした解明を宜しくお願いします。私は「gontanoe」という算数パズルブログを発信している73歳の男性です。


    •  ご質問ありがとうございます。
       
      ①と②の大きな違いは、登場人物が1人が2人という点です。
      ①はAさんだけなので、Aさん1人に注目すると、
      Aさんは往復で合計2km歩き、往復で合計7時間かかっています。
      そのため、
      \begin{equation}
      2 \div 7=\displaystyle \frac{2}{7}
      \end{equation}
      がAさんの平均の速さです。
      Aさん1人なので、このスピードで7時間歩けば、一定の速度でスーパーを往復することができます。
       
      逆に、②はご主人と奥さんの2人であり、①と同じ方法で速さを均すことはできません。
      お互い1kmずつしか歩いていないので、それを2人合わせて2km÷7時間は無茶な考え方です。
      テストの点数の平均や野球のピッチャーの球速の平均のように、速さという数値を平均するしかありません。
      そのため、
      \begin{equation}
      \displaystyle \frac{\frac{1}{3}+\frac{1}{4}}{2}=\frac{7}{24}
      \end{equation}
      となります。
       
      長くなってしまったので、要約すると、
      ①はAさんの平均の速さ。
      ②はご主人と奥さんの速さの平均。
      を求めているということです。
       
      もし、①でも「Aさんの行きと帰りそれぞれの速さの平均は時速何kmでしょうか」という問題なら、②と同じ解答になります。

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