哲学的な何か、あと数学とか

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 『哲学的な何か、あと数学とか』という書籍の読了記録です。タイトルにビビッてしまうのはもったいない!


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Ⅰ 本のデータ

タイトル 哲学的な何か、あと数学とか
著者 飲茶
出版社 二見文庫
発売日 2018年2月1日
価格(税抜) 700円
ISBNコード 9784576180151

哲学的な何か、あと数学とか

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Ⅱ あらすじ

 フェルマーというアマチュア数学者が、メモ書き程度に記したのが次の定理である。

\(~n \ge 3~\)のとき、
\begin{equation}
x^n+y^n=z^n
\end{equation}
を満たす、自然数\(~x~,~y~,~z~\)は存在しない。

 一見簡単そうなこの定理を証明しようと、数々の有名数学者が挑戦しては、挫折し、次の時代にバトンを渡していった。
 
 主な数学者としては、
オイラー
ソフィー・ジェルマン
ラメとコーシー
クンマー
谷山豊と志村五郎
ブルバキ
ラングランズ
フライ
ワイルズ
などが挙げられる。
 
 名だたる数学者を挫折させ、世界をも巻き込んでいったフェルマーの最終定理という悪魔はどう解決されたのか?
 人間と悪魔の300年にも及ぶ対決を描いたノンフィクション小説。


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Ⅲ 感想

 タイトルから察するに、哲学的な話がメインで、オマケ的に数学に触れているのかと思えば、中身はフェルマーの最終定理についてでした。
 むしろ哲学的な要素はどこ?というレベルで、哲学の話が出てきません。(自分が哲学に無知なだけかもしれませんが)
 知り合いの先生から教えてもらったので、この本と出会うことができましたが、普通だったら自分は手に取ってません。
 
 少し脱線しましたが、中身のお話しを。
 昔流行っていたケータイ小説のように、文章は全て横書きで、余白が多めになっています。(フェルマーの最終定理の証明は余白が足りなかったのに・・・。)
 それによって数式が非常に見やすいです。
 しかも数式はTexを使って書かれていないのが、数学書とは違った感じを出してくれていています。
 また、ラフな文体で書かれているのも読みやすさの要因の一つでしょう。
 
 登場人物の数学者たちについても、その生涯をドラマチックに綴り、フェルマーの最終定理に対する彼らの功績が強調されています。
 また、彼らの叡知を集結させてもなかなか証明されないフェルマーの最終定理を「悪魔」と称し、その悪魔が人間を苦しめて笑っている様子が多々登場します。
 
 そんな悪魔とアンドリュー・ワイルズの出会いの描写からは、フェルマーの最終定理が証明される前兆であることを読者に示し、最後の5章ではワイルズの生涯、孤独、悪魔との戦い、世間との戦いが事細かに描かれています。
 そして勝利し、妻と喜ぶラストシーンは感動物です。
 
 フェルマーの最終定理に関する本はいくつかありますが、その中で一番読みやすくわかりやすい本だと思います。
 以前、サイモン・シン著の『フェルマーの最終定理』を読みましたが、それよりもドラマチックに書かれていて、おもしろくないわけがない。
 
 難しい数学もできるだけ簡単に説明しているので、数学に興味さえあればどんどん読み進められる作品だと思います。
 
 是非この壮大な数学ドラマに触れてみてください。


 数学の本って、横書きか縦書きかで見やすさが大きく違うことがわかったよ。

◇参考文献等
・飲茶(2018)『哲学的な何か、あと数学とか』,二見文庫.

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Posted by Fuku