私学適性(数学)平成29年度解説 大問5

本の解説三角比・三角関数本の解説

 東京都私学教員適性検査の過去問(平成29年度)の答えを解説付きで載せています。
 問題集の解答例で、解法を調べたい際にご活用ください。
大問1
大問2
大問3
大問4
大問5(本ページ)


 他の年度については、コチラからどうぞ。


 問題集にも載っていますが、解答だけをまずは示します。
 問題番号をクリックすると、各問題の解説にスクロールします。

解答


(1)  \(~\displaystyle \theta=\frac{\pi}{12}~\)
(2)  \(~a=2~\)
(3)  \(~\displaystyle \sin{\theta}=\frac{\sqrt{6}-\sqrt{2}}{4},\cos{\theta}=\frac{\sqrt{6}+\sqrt{2}}{4}~\)
(3)  \(~\displaystyle \sin{\theta}=\frac{\sqrt{6}-\sqrt{2}}{4}~\)
\(~\displaystyle \cos{\theta}=\frac{\sqrt{6}+\sqrt{2}}{4}~\)


(1)

  \(~0 < \theta < \displaystyle \frac{\pi}{4}~\) より、 \(~1 > \cos{\theta} > \sin{\theta} > 0 ~\) が成り立つため、
\begin{equation}
\displaystyle 1 < \frac{1}{\cos{\theta}} < \frac{1}{\sin{\theta}}\cdots ① \end{equation} が言える。
 
  \(~x~\) の二次方程式 \(~x^2-2\sqrt{6}x-a^2+4a=0~\) で、解と係数の関係より、
\begin{equation}
\displaystyle \frac{1}{\cos{\theta}} + \frac{1}{\sin{\theta}}=2\sqrt{6}
\end{equation}
が成り立つ。
 
 この式の両辺に \(~\sin{\theta}\cos{\theta}~\) をかけて式変形すると、

\begin{align}
\sin{\theta}+\cos{\theta}&=2\sqrt{6}\sin{\theta}\cos{\theta} \cdots ②\\
(\sin{\theta}+\cos{\theta})^2&=(2\sqrt{6}\sin{\theta}\cos{\theta})^2 \\
\sin^2{\theta}+2\sin{\theta}\cos{\theta}+\cos^2{\theta}&=24(\sin{\theta}\cos{\theta})^2 \\
1+2\sin{\theta}\cos{\theta}&=24(\sin{\theta}\cos{\theta})^2 \\
\end{align}

\begin{align}
\sin{\theta}+\cos{\theta}&=2\sqrt{6}\sin{\theta}\cos{\theta} \cdots ②\\
(\sin{\theta}+\cos{\theta})^2&=(2\sqrt{6}\sin{\theta}\cos{\theta})^2 \\
\sin^2{\theta}+2\sin{\theta}\cos{\theta}+\cos^2{\theta}&=24(\sin{\theta}\cos{\theta})^2 \\
1+2\sin{\theta}\cos{\theta}&=24(\sin{\theta}\cos{\theta})^2 \\
\end{align}


であり、ここで \(~\sin{\theta}\cos{\theta}=t~\) とおくと、
\begin{align}
1+2t&=24t^2 \\
24t^2-2t-1&=0 \\
(4t-1)(6t+1)&=0 \\
t&=\displaystyle \frac{1}{4},-\frac{1}{6} \\
\end{align}
  \(~t=\sin{\theta}\cos{\theta} > 0~\) より、
\begin{equation}
\displaystyle t=\sin{\theta}\cos{\theta}=\frac{1}{4}\cdots ③
\end{equation}
が求まる。
 
 ②に代入することで、
\begin{align}
\displaystyle \sin{\theta}+\cos{\theta}&=2\sqrt{6}\cdot \frac{1}{4} \\
\\
\sqrt{2} \sin{\left(\theta+\frac{\pi}{4} \right)}&=\frac{\sqrt{6}}{2} \\
\\
\sin{\left(\theta+\frac{\pi}{4} \right)}&=\frac{\sqrt{3}}{2} \\
\end{align}
 と変形でき、 \(~\displaystyle \frac{\pi}{4} < \theta+\frac{\pi}{4} < \frac{\pi}{2}~\) より、 \begin{align} \theta+\frac{\pi}{4}&=\frac{\pi}{3} \\ \\ \theta&=\frac{\pi}{12} \end{align} が求まった。


(2)

  \(~x~\) の二次方程式 \(~x^2-2\sqrt{6}x-a^2+4a=0~\) で、解と係数の関係より、
\begin{equation}
\displaystyle \frac{1}{\cos{\theta}}\cdot \frac{1}{\sin{\theta}}=-a^2+4a
\end{equation}
が成り立ち、③を代入することで、
\begin{align}
\displaystyle \frac{1}{\frac{1}{4}}&=-a^2+4a \\
\\
4&=-a^2+4a \\
a^2-4a+4&=0 \\
(a-2)^2&=0 \\
a&=2
\end{align}
が求まった。


(3)

 元の式に \(~a=2~\) を代入すると、
\begin{equation}
x^2-2\sqrt{6}+4=0
\end{equation}
であり、この二次方程式を解の公式で解くと、
\begin{equation}
x=\sqrt{6} \pm \sqrt{2}
\end{equation}
が求まる。
 
 ①より、
\begin{align}
\displaystyle \frac{1}{\cos{\theta}}=\sqrt{6} – \sqrt{2}&,\frac{1}{\sin{\theta}}= \sqrt{6} + \sqrt{2}
\end{align}
と定まる。
 
 よって、
\begin{align}
\displaystyle \cos{\theta}=\frac{1}{\sqrt{6} – \sqrt{2}}&,\sin{\theta}= \frac{1}{\sqrt{6} + \sqrt{2}}
\end{align}
であり、それぞれ有理化することで、
\begin{align}
\displaystyle \cos{\theta}=\frac{\sqrt{6} + \sqrt{2}}{4}&,\sin{\theta}= \frac{\sqrt{6} – \sqrt{2}}{4}
\end{align}
が求まった。
 

※(1)で \(~\displaystyle \theta=\frac{\pi}{12}~\) と求まっているので、半角の公式を使って求めることももちろん可能です。


 なかなかの難問。そもそも時間内にここまでたどり着けた人がどのくらいいたのか・・・。

 
 
 
 


◇参考文献等
・『私学教員適性検査問題集 数学(平成29年度~31年度)』