単位を漢字で表す

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 日頃使っているメートルやグラムなどの、漢字での表記の仕方を紹介します。規則性があるものに関しては、表を使ってまとめています。
Ⅰ 単位を表す漢字について
Ⅱ 規則性に基づく単位の漢字
Ⅲ その他の単位の漢字


目次
  • 1. Ⅰ 単位を表す漢字について
  • 2. Ⅱ 規則性に基づく単位の漢字
  • 3. Ⅲ その他の単位の漢字

Ⅰ 単位を表す漢字について

 単位を表す漢字と聞いて、「個」や「枚」など、常用漢字で表せるものが出てくるかと思います。
 
 今回この記事では、メートルやグラムなどの普段はカタカナやアルファベットで表記される単位が、漢字でどう表されるのかというのをまとめています。
 
 まずは日本の単位系の歴史について、かる~く触っておきます。

 長さの単位として尺(しゃく)や、質量の単位として貫(かん)など、日本では昔から「尺貫法」という単位系を使っていました。
 しかし、明治時代に入ってから、日本は「メートル条約」に加盟し、現在使われている\(~m~\)(メートル)や\(~g~\)(グラム)が徐々に使われてきて、1959年からは完全に国際単位系へと移行しました。

※長さと質量の単位については、「いろいろな長さの単位」「いろいろな質量の単位」にまとめてあります。
 
 漢字はそもそも弥生時代に日本に伝わってきたと言われています。
 その後日本では、国字と呼ばれる、漢字の字体・構成法に倣った独自の漢字が作られていきました。
 
 つまり、メートルやグラムを表す漢字は国字であり、日本人がある程度の規則に即して作った漢字ということになります。
 
 では、実際にその漢字を見ていきましょう。


Ⅱ 規則性に基づく単位の漢字

 規則的ということで、表形式で紹介します。

\(g\)(グラム) \(m\)(メートル) \(L\)(リットル)
\(k\)(キロ) \(kg\)(キログラム) \(km\)(キロメートル) \(kL\)(キロリットル)
\(h\)(ヘクト) \(hg\)(ヘクトグラム) \(hm\)(ヘクトメートル) \(hL\)(ヘクトリットル)
\(da\)(デカ) \(dag\)(デカグラム) \(dam\)(デカメートル) \(daL\)(デカリットル)
\(d\)(デシ) \(dg\)(デシグラム) \(dm\)(デシメートル) \(dL\)(デシリットル)
\(c\)(センチ) \(cg\)(センチグラム) \(cm\)(センチメートル) \(cL\)(センチリットル)
\(m\)(ミリ) \(mg\)(ミリグラム) \(mm\)(ミリメートル) \(mL\)(ミリリットル)

 それぞれの漢字の部首は単位である「瓦」「米」「立」が使われており、つくり(旁)は接頭辞であるキロ(千)などが使われています。
 部首である「瓦」を「グラム」と読みますが、旁のほうは「千」を「キロ」などと読みません。
 
 接頭辞を1つ1つ確認していきましょう。
 
 \(~1 kg=1000 g~\)より、\(~k~\)が千を表すことは納得するでしょう。
 
 \(~1 hPa=100 Pa~\)より、\(~h~\)が百を表します。
 
 「デカ」に関しては、聞きなれないですが、略さずに書くと「deca」です。
 英単語の「decade(十年間)」等にもあるよう、\(~da~\)十を表します。
 
 \(~10 dL= 1L~\)より、\(~d~\)は\(~\displaystyle \frac{1}{10}~\)を表します。
 
 \(~100 cm=1 m~\)より、\(~c~\)は\(~\displaystyle \frac{1}{100}~\)を表します。
 
 \(~1000 mg=1 g~\)より、\(~m~\)は\(~\displaystyle \frac{1}{1000}~\)を表します。
 
 さて、上の3つがなぜ「分」「厘」「毛」と表されるかですが、もともと「分」「厘」「毛」にはそれぞれ\(~\displaystyle \frac{1}{10}~,~\frac{1}{100}~,~\frac{1}{1000}~\)という意味があります。
 
 ややこしいのが野球の打率。\(~0.333~\)を「3割3分3厘」と読みますよね?
 ここで使われる「分」や「厘」は、「割」の\(~\displaystyle \frac{1}{10}~,~\frac{1}{100}~\)を意味しています。
 
 野球の打率やスーパーの割引に慣れている人は、「分」=\(\displaystyle \frac{1}{100}~\)と勘違いしないよう注意です。
 


Ⅲ その他の単位の漢字

 さて、国際単位系にある単位については先ほどの表で挙げましたが、それら以外にも日常的に使われている外国由来の単位があります。
 国字があるものについては、挙げてみたいと思います。

単位と国字 使用例
\(t\)(トン) 重量を表す単位。\(~1 t=1000 kg~\)。
ポンド  ヤード・ポンド法の重量の単位。1ポンド=約\(453.6 g\)
ヤード  ヤード・ポンド法の長さの単位。1ヤード=約\(0.91m\)
フィート  ヤード・ポンド法の長さの単位。1フィート=約\(0.30 m\)=\(\displaystyle \frac{1}{3}\)ヤード
インチ  ヤード・ポンド法の長さの単位。1インチ=約\(0.0254m\)=\(\displaystyle \frac{1}{36}\)ヤード
マイル ヤード・ポンド法の長さの単位。1マイル=約\(1.6 km\)=\(1760\)ヤード
ノット 舟の速度の単位。1時間に1海里(1852m)進む速度。
ガロン 容量の単位。1ガロン=約\(3.8 L\)
ダース 12個を1組とする数え方の単位。鉛筆1ダース=12本。

 漢検1級では、これらの漢字が出てきます。
 ただ、それ以外では使い道は無いような気がします・・・。


 「粉」が「デシメートル」とも読めるのは驚きですよね。「粉を半径1粉の円の中に散らした。」みたいな文が書けますね。


 
 


◇参考文献等
・日本漢字能力検定協会(2015)『漢検 漢字辞典[第2版]』
・「日本への漢字の伝来」,<https://shodo-kanji.com/d1-1-2Japanese_kanji_history.html > 2020年3月31日アクセス
・「通信用語の基礎知識」,<https://www.wdic.org/w/CUL/%E5%9B%BD%E5%AD%97%20%28%E5%92%8C%E8%A3%BD%E6%BC%A2%E5%AD%97%29 > 2020年3月31日アクセス

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Posted by Fuku