ゾンビ対数学

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「命がけで微積分が身につく実用サバイバルホラー小説」である『ゾンビ対数学』の読了記録です。


目次
  • 1. Ⅰ 本のデータ
  • 2. Ⅱ あらすじ
  • 3. Ⅲ 感想
  • 4. Ⅳ 登場する数学的な話題

Ⅰ 本のデータ

タイトル ゾンビ対数学
~数学なしでは生き残れない~
著者 コリン・アダムズ
訳者 小谷太郎
出版社 技術評論社
発売日 2018年8月14日
価格(税抜) 2180円
ISBNコード 9784774199214


Ⅱ あらすじ

 主人公のクライグ・ウィリアムズは、マサチューセッツ州西部のウェストブリッジ市にあるロバーツ大学の数学教授である。
 
 4月のとある日、クライグはいつものように大学で講義を行っていると、気味の悪い笑顔を浮かべ、よだれをあごから垂らした学生が教室内に入ってきた。
 
 その学生は近くにいた学生の首を噛みちぎり、血が飛び散った。
 クライグは他の学生を避難させ、火災報知器を鳴らし、校舎内に非常事態を呼びかけた。
 
 恐るべきは嚙みちぎられた学生の体。
 首が損傷しているために頭は妙な角度に傾きながらも、動き回ることができ、銃で撃たれても一時的に倒れるだけで再度向かってくるというゾンビのような肉体である。
 
 ゾンビに噛まれた人はゾンビになり、違う人を食べに行動をする。
 正常な人間というエサを求めて、ゾンビは動き回り、その数は急激に増え続けていく。
 
 過去の気まずさから、普段は関わりのない人々が協力し、数学的なモデルや統計学、物理学の知識を使って、生き延びる術を探していく・・・。


Ⅲ 感想

 まずはタイトルに引き寄せられました。
 
 数学書を探していると、ゾンビと数学が対決する本がある・・・。

「何コレ?」

と誰もが思うはずです。
 
 本文2ページ目から数学の話題(導関数と接線)が出てきて、4ページ目ではゾンビの話題(学生が学生を噛みちぎる)が出てきます。
 
 そして、次々に人々が噛まれ、ゾンビと化していき、そんな中でクライグは生き残った生徒や他の教授と「ゾンビの増え方は指数関数的増加」の話をします。
 しかも、詳しい解説付きで・・・。
 
 「もっと生き残るために考えなきゃいけないことはないのかな?」
と思うほど、数学的なモデルの解説が多いです。
 
 物語の展開が気になるあまり、詳しい解説は読み飛ばしてしまいましたが・・・。
 
 
 物語でハラハラするのは、次の2点。
 ゾンビから主人公たちが生き残れるのか? そして、クライグとその周りの人間関係です。
 
 計算によって、ゾンビに関する情報を数値的に分析し、その情報を活用して生き延びていく術を探していく主人公たち。
 中では突如身近な人がゾンビと化して襲ってきたりと、映像化したら相当怖いだろうと思える描写がたくさんあります。
 
 クライグの周りには一癖、二癖ある登場人物が多いです。
 特にクライグと5年前まで男女関係にあったジェシーや、クライグと仲が悪いガンダーソンの3人の関係は、切羽詰まった状況だからこそお互いの本音がぶつかり、3人の関係の未来の姿へと凄まじい速度で収束していきます。
 
 果たしてクライグたちはゾンビから逃げることができるのか?
 ジェシーやガンダーソンとの関係は?この2点に注目の物語でした!!
 
 今回は数学的な要素よりもお話中心に楽しんでしまいました。


Ⅳ 登場する数学的な話題

 この本の中で登場する数学的な話題を紹介しておきます。
また、本によってはネタバレにつながる話題もありますので、注意してクリックしてください。
数学的話題


 数学はゾンビと戦うときの武器にもなります。

   
 
 


◇参考文献等
・コリン・アダムズ(2018)『ゾンビ対数学』,小谷太郎訳,技術評論社.

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Posted by Fuku