倍数の見分け方3(7の倍数の見分け方と判定法の作り方)

自然数を見たときに、どんな数で割ることができるかをできるだけ簡単に求める方法について紹介します。今回はその中でも複雑な判定法を持つ7の倍数についてです。また、このページの中で、倍数判定法の作り方も述べています。
①7の倍数の見分け方 その1
②7の倍数の見分け方 その2
③倍数判定法の作り方


目次

①7の倍数の見分け方 その1

10までの倍数の判定法で唯一難しいのが7の倍数判定です。見分け方は2通りありますが、まずは11の倍数判定と似たような方法を紹介します。

7の倍数の見分け方(その1)

ある自然数を一の位から3ケタごとに区切り、それらを交互に加算する。そして、それらの和の差が7の倍数のとき、その自然数は7の倍数である。

文にすると複雑ですが、イメージ的にはこんな感じ・・
Aグループの和は、 $~234+890=1124~$
Bグループの和は、 $~1+567=568~$
Aグループの和からBグループの和を引くと、
$~1124-568=556~$
この556が7の倍数かどうかを判定すればよい。(ちなみにこの場合は7の倍数ではない)

例題

(1)6097場合、(6097
Aグループにあてはまるのは、097。
Bグループにあてはまるのは、6
これらの差をとると、$ 97-6=91 $(7の倍数)となるので、6097は7の倍数である。
 
(2)10455025の場合、(10455025
Aグループにあてはまるのは、10と025。よって和は35。
Bグループにあてはまるのは、455。
これらの差をとると、$ 455-35=420 $(7の倍数)となるので、10455025は7の倍数である。
 
(3)37071096233の場合、(37071096233
Aグループにあてはまるのは、071と233。よって和は304。
Bグループにあてはまるのは、37と096。よって和は133。
これらの差をとると、$ 304-133=171 $(7の倍数ではない)となるので、37071096233は7の倍数ではない。

これまた手間のかかる判定法ですね。証明もできるんです。

証明

十億の位から$ a,b,c,d,e,f,g,h,i,j~$ ( $~a,b,c,d,e,f,g,h,i,j~$ は0~9の自然数)である10ケタの自然数$ N~$ について証明する。(一般性は失われないため)この自然数$ N~$ を下から3ケタごとにグループ分けする。
つまり、
$A=100h+10i+j$
$B=100e+10f+g$
$C=100b+10c+d$
$D=a$
である。
これらを使ってもとの自然数$ N~$ は次のように表せる。
\begin{equation}
N=1000000000D+1000000C+1000B+A
\end{equation}
この式を変形していくと、

\begin{align}
N&=1000000001D+999999C+1001B-D+C-B+A \\
&=1001(999001D+999C+B)+(-D+C-B+A) \\
&= 7\cdot 11 \cdot 13 \cdot (999001D+999C+B)+(-D+C-B+A) \\
\end{align}


\begin{align}
N&=1000000001D+999999C \\
&+1001B-D+C-B+A \\
\\
&=1001(999001D+999C+B) \\
&+(-D+C-B+A) \\
&= 7\cdot 11 \cdot 13 \cdot (999001D+999C+B) \\
&+(-D+C-B+A) \\
\end{align}

となるため、 $~-D+C-B+A~$ (3つのグループを交互にたし算・引き算したもの)が7の倍数であれば、 $~N~$ も7の倍数である。  $~ \blacksquare $

実はこの判定法、上の結果からわかるように7以外にも11や13でも適用可能です。
( $~1001= 7\cdot 11 \cdot 13~$ だから。)
1001という数字に着目した人、すごいですね。


②7の倍数の見分け方 その2

上で紹介した「①7の倍数の見分け方 その1」では、最終的な判断基準が「3ケタの整数が7で割れるか?」という点になってしまいます。
ここで紹介する方法はケタ数が割と少ないときに使える7の倍数の判定法です。

7の倍数の見分け方(その2)

ある自然数について、

\begin{equation}
(1の位を消した数)+(消した1の位の数を5倍した数)
\end{equation}


\begin{multline}
(1の位を消した数) \\
+(消した1の位の数を5倍した数)
\end{multline}

が7の倍数のとき、その自然数は7の倍数である。

またまた少しわかりにくい判定法ですね・・。いつも通り例を挙げます。

例題

(1)238の場合、
・238から1の位(8)を消すと、23。
・消した1の位(8)の5倍は40。
・この2数を足すと、63(7の倍数)なので、238は7の倍数。

 

(2)959の場合、
・959から1の位(8)を消すと、95。
・消した1の位(9)の5倍は45。
・この2数を足すと、140(7の倍数)なので、140は7の倍数。

 

(3)34125の場合、
・34125から1の位(5)を消すと、3412。
・消した1の位(5)の5倍は25。
・この2数を足すと、3437である。

3437は7の倍数からわからないので、同じ作業を再度行う。

・3437から1の位(7)を消すと、343。
・消した1の位(7)の5倍は35。
・この2数を足すと、378である。

378は7の倍数からわからないので、同じ作業を再度行う。

・378から1の位(8)を消すと、37。
・消した1の位(8)の5倍は40。
・この2数を足すと、77(7の倍数)なので、378は7の倍数。

よって、3437も34125も7の倍数である。

ということで、自分が7の倍数だと判断できる数まで、同じ作業を繰り返してケタ数を下げていくということがポイントとなります。3ケタ、4ケタくらいの数字に適用するのが限度でしょう。
 
ということで証明です。

証明

証明は3ケタの自然数$ N=100a+10b+c~$ を使って行う。(一般性は失われないため。)
この $~N~$ を式変形していくと、
\begin{align}
N&=10(10a+b+5c)-49c \\
&=10(10a+b+5c)-7 \cdot 7c \\
\end{align}
となるため、 $~10a+b+5c~$ (1の位を消し、そこに消した1の位を5倍した数を足した数)が7の倍数であれば、 $~N~$ も7の倍数となる。  $~ \blacksquare $

つまり、7の倍数かどうかを判定するためには、まず「①7の倍数の見分け方 その1」により、ケタ数を3ケタにまで落とし、その後「②7の倍数の見分け方 その2」により、その3ケタの数を2ケタの数にすることで、筆算を使うことなく判定できます。


③倍数判定法の作り方

実は、「②7の倍数の見分け方 その2」の方法は万能で、この考え方を使えばいろいろな自然数の判定法を作ることができます。

倍数判定法の形式

素因数に2と5をもたない自然数の倍数判定法は、ある整数 $~x~$ を使って、次のような形で表される。

\begin{equation}
(1の位を消した数)+(消した1の位の数をx倍した数)
\end{equation}


\begin{multline}
(1の位を消した数) \\
+(消した1の位の数をx倍した数)
\end{multline}

$~x~$ の値は、判定したい倍数によって変わってきます。
これにより、2と5以外の素数は全て判定法を作ることができます。

では実際に判定法を作ってみましょう。

13の倍数を調べるための $~x~$ の値を求めます。
そこで、2ケタの数 $~N=10a+b~$ について考えると、
\begin{align}
N&=10(a+xb)-10xb+b \\
&=10(a+xb)-(10x-1)b \\
\end{align}
ここで、「②7の倍数の見分け方 その2」の証明からもわかるよう、 $~10x-1~$ の部分が13の倍数であれば判定法が作れるので、 $~10x-1~$ が13の倍数となるような $~x~$ を求めると、あてはまる $~x~$ として、 $~x=-9,4~$ 等が挙げられる。

よって、13の倍数の判定法として

\begin{equation}
(1の位を消した数)+(消した1の位の数を(-9)倍した数)
\end{equation}

\begin{equation}
(1の位を消した数)+(消した1の位の数を4倍した数)
\end{equation}
が完成する。


\begin{multline}
(1の位を消した数) \\
+(消した1の位の数を(-9)倍した数)
\end{multline}

\begin{multline}
(1の位を消した数) \\
+(消した1の位の数を4倍した数)
\end{multline}
が完成する。

 

実際、本当にそれで判定できるかどうかも確かめると、
117(13の倍数)の場合、
・117から1の位(7)を消すと、11。
・消した1の位(7)の$(-9)$倍は$-63$。
・この2数を足すと、$-52$(13の倍数)である。
同様に、
・117から1の位(7)を消すと、11。
・消した1の位(7)の4倍は28。
・この2数を足すと、39(13の倍数)である。

この例からもわかるように、 $~n~$ の倍数判定法を作るために求める $~x~$ は、 $~10x-1~$ が $~n~$ の倍数になるように設定するため、$ n~$ の素因数に2や5を持っているとあてはまる $~x\in\mathbb{Z}~$ が存在しないです。


小さい素数のうち、7の倍数だけ判定するのが面倒・・・。素数大富豪で7の倍数に泣くこともしばしば。
3ケタくらいなら簡単に判定できるので、覚える価値はありますよ~。

   
 
 

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コメント

コメント一覧 (4件)

  • 私も1001から簡単な素数の約数の見つけ方に到達しました。

    元の数を2桁で区切ります。
    1001で示しますと、
       10 01(=1) となります。
    この2つの数字から7、11、13を約数に持つかの判定は以下になります。
    (1)1001が11を約数に持つか否かの判定
      上2桁と下2桁から11の倍数を作るにことを考えると、
      上2桁(10)と下2桁(1)の和をとると11になる
      11は11の倍数なので、1001は約数11を持つ
      つまり、一般的に上2桁と下2桁の和が11の倍数に
      なれば元の数は11を約数に持つ
      例 11×378=4158 41+58=99
    (2)13を約数に持つか否かの判定
      13なので、上2桁×1+下2桁×3の和が13の倍数なら
      元の数は13を約数に持つ
      例 13×732=9516 95×1+16×3=143
    (3)7を約数に持つか否かの判定
      1桁なので、この場合は7の倍数として14あるいは
      21を作ることを考え
       14なら 上2桁×1+下2桁×4 または
       21なら 上2桁×2+下2桁×1
      の和が7の倍数なら元の数は7を約数に持つ
      なお、7の倍数として、7、70、77を使うのは不可

    いずれも1001に限らず、個々の判定が一般的に成り立つことは代数的に証明できますが、何故2桁で区切れば良いのかという点については理解できずにおります。

    また、4桁以上の数でも、下2桁と上の桁の2つに分けて計算し、和が多数桁にわたれば、和に対して同様の計算を繰り返して桁数を下げていけば約数を判定出来ます。

    100未満の素数について、それを約数に持つか否かの判定に使えるかを確認しましたが、残念ながら全ての素数には成り立たないようです。

    •  コメントありがとうございます。
       
       この記事でも紹介しましたが、下1ケタをいじったり、3桁ずつに区切って加減したりと様々な方法がありますよね。
       コバヤシ様がコメントしてくださった、2桁で区切るという方法もいくつかの素数の判定法を生み出しているようです。
       
       判定法としては、意味をなしませんが、多分4桁、5桁ずつで区切ったとしても何らかの判定法があるのではないかと思っています。
       
       この倍数の判定法については、今後もより一層研究してみたいという興味が沸く話題であり、それを共有していただけて非常に嬉しく思います。

  • 私も自分なりに見つけました。
    1001と98を使っています。
    URLを付けましたので、よろしければご覧になってください。

    • 朝倉様

      コメントありがとうございます。
      http://www.vissenburg.com/2018/05/25/%EF%BC%97%E3%81%AE%E5%80%8D%E6%95%B0%E5%88%A4%E5%88%A5%E6%B3%95/
      ↑拝見させていただきました。
      1001は何かと便利な数ですよね。
      7の倍数なら、98も確かに使えますね。

      余談ですが、
      3の倍数判定は生徒も「すげー使える!」と関心を示してくれますが、
      7の倍数判定を生徒に紹介しても「普通に割り算した方が速いし」となかなか興味を示してくれません(笑)
      計算を繰り返さなくても7の倍数とわかるような方法を見つけたいなぁと思っております(`・ω・´)/

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