三平方の定理の証明⑬(外接円と直角二等辺三角形を利用した証明)

中3数学平面図形中3数学

 三平方の定理にはたくさんの証明方法があります。今回は外接円と直角二等辺三角形を利用した証明方法について紹介します。


目次
  • 1. Ⅰ 三平方の定理とは
  • 2. Ⅱ 外接円と直角二等辺三角形を利用した証明
  • 3. Ⅲ その他の証明方法

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Ⅰ 三平方の定理とは

 三平方の定理とは、次のような定理です。

三平方の定理(ピタゴラスの定理)


上のような直角三角形で、次の等式が成り立つ。
\begin{equation}
a^2+b^2=c^2
\end{equation}

 直角三角形の2辺がわかれば、残りの1辺も求まるというもので、紀元前から測量等でも使われてきました。日本では中学3年生(義務教育!)で習います。
 長い歴史の中で、様々な人により、様々な証明が生み出されてきましたが、今回は直角二等辺三角形が主役の証明方法を紹介します。


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Ⅱ 外接円と直角二等辺三角形を利用した証明

 直角三角形\(~ABC~\)の外接円に、いくつかの直角二等辺三角形を混ぜた図形を利用します。

証明

 下の図のように、\(~a < b~\)である直角三角形\(~ABC~\)の外接円 \(~O~\)を作る。 証明の図1
 次に、直線\(~AC~\)上に、\(~CD=a~\)となるような\(~D~\)を下図のようにとる。
 このとき、\(~\triangle BCD~\)は直角二等辺三角形となる。
証明の図2
 さらに、下図のように、直線\(~DB~\)と円\(~O~\)の\(~B~\)ではない交点を\(~E~\)とし、さらに直線\(~AE~\)と直線\(~BC~\)の交点を\(~F~\)とする。
 このとき、\(~\angle BEF=90^{\circ}~\)であり、対頂角から\(~\angle BEF=45^{\circ}~\)なので、\(~\triangle BEF~\)も直角二等辺三角形となる。
証明の図3
 また、\(~\angle BCA=90^{\circ}~\)であることから、\(~\triangle ACF~\)も直角二等辺三角形である。
証明の図4
 四角形\(~AFBD~\)の面積\(~S~\)は、
\begin{align}
S&=\triangle BCD+\triangle ACF \\
&=\frac{a^2}{2}+\frac{b^2}{2}~~~~\cdots ①
\end{align}
と表せる。
 
 ところで、\(~\triangle EFD~\)と\(~\triangle EBA~\)において、
証明の図5
\begin{align}
EF&=EB \\
\angle FED&=\angle BEA=90^{\circ} \\
\end{align}
であり、\(~\triangle AED~\)も直角二等辺三角形であることから、
\begin{equation}
ED=EA
\end{equation}
 以上より、二辺夾角相等となるため、\(~\triangle EFD \equiv \triangle EBA~\)から、
\begin{equation}
FD=BA=c
\end{equation}
と求まる。
 
 さらに、\(~DE \perp AF~,~FC \perp AD~\)であることから、\(~DE~\)と\(~FC~\)の交点\(~B~\)は、\(~\triangle ADF~\)の垂心である。
 したがって、直線\(~AB~\)と\(~FD~\)の交点を \(~G~\)とすると、\(~AG \perp FD~\)である。
証明の図6
 
 以上より、四角形\(~AFBD~\)の面積\(~S~\)は、
証明の図7 
\begin{align}
S&=\triangle FBA+\triangle DBA \\
\\
&=c \cdot FG \cdot \frac{1}{2}+c \cdot DG \cdot \frac{1}{2} \\
\\
&=\frac{c}{2}(FG+DG) \\
\\
&=\frac{c}{2}\cdot c \\
\\
&=\frac{c^2}{2} ~~~\cdots ②
\end{align}
とも表すことができる。
 
 \(①~,~②~\)より、
\begin{align}
\frac{a^2}{2}+\frac{b^2}{2}&=\frac{c^2}{2} \\
\\
a^2+b^2&=c^2
\end{align}
が示された。\(~\blacksquare\)

 この方法は、「Bùi Quang Tuån」という方が見つけたようです。


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Ⅲ その他の証明方法

 たくさんの証明の中から有名な証明方法をいくつか紹介します。是非いろいろな証明を見て、お気に入りの証明方法を見つけてください。
~順次作成中~

①ピタゴラスの証明  正方形を4つの図形にうまく分割し、回転させることにより、その面積関係から三平方の定理を導いています。
②ユークリッドの証明 等積変形や合同を使って、複雑な計算をせずに証明をします。
③内接円を利用した証明 内接円を使って、面積を2通りの方法で表して証明をします。
④方べきの定理を利用した証明1 内部で交わるタイプの方べきの定理を使って証明します。
⑤方べきの定理を利用した証明2 接線タイプの方べきの定理を使って証明します。
⑥レオナルド・ダ・ヴィンチの証明 合同な図形をうまく使った証明方法です。
⑦トレミーの定理による証明 円に内接する長方形に、トレミーの定理を適用します。
⑧ジェームズ・A・ガーフィールドの証明 アメリカの大統領が考えた、台形を使った証明方法です。
⑨アン・コンディットの証明  16歳の少女が考えた、補助線を多用する証明方法です。
⑩無限等比級数を利用した証明  垂線によって直角三角形を細かくしていき、最終的には無限等比級数を利用する証明方法です。
⑪相似を利用した証明1  相似を使った最もシンプルな証明方法です。
⑫相似を利用した証明2  合同な直角三角形を重ね、相似な三角形を利用しながら、ある三角形の面積を2通りの方法で表します。
⑬外接円と直角二等辺三角形を利用した証明  外接円に4つの直角二等辺三角形を混ぜた図形から、証明を行います。
⑭相似を利用した証明3  中学3年生レベルの円、相似の知識を使って三平方の定理を導いています。

他にもいろいろあるので、調べてみてください。


4つの直角二等辺三角形に、ダークフォース垂心。気づきづらいにゃ。

◇参考文献等
・「Pythagorean Theorem」,<https://www.cut-the-knot.org/pythagoras/PythagorasOrthocenter.shtml> 2020年12月13日アクセス

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Posted by Fuku