18°の三角比

 30°、45°、60°の三角比の値は教科書で習いますが、今回は18°の三角比について考えてみます。
Ⅰ 18°の三角比の値
Ⅱ 求め方
Ⅲ 近似値


https://mathsuke.jp/trigonometric-ratio/


目次

Ⅰ 18°の三角比の値

  $~18^{\circ}~$ の三角比は、次のような値となります。

18°の三角比

\begin{align}
\sin{18^{\circ}}&=\frac{\sqrt{5}-1}{4} \\
\\
\cos{18^{\circ}}&=\frac{\sqrt{10+2\sqrt{5}}}{4} \\
\\
\tan{36^{\circ}}&=\frac{\sqrt{25-10\sqrt{5}}}{5} \\
\end{align}

 $~\sin{18^{\circ}}~,~\cos{18^{\circ}}~$の値は、
\begin{equation}
\cos{36^{\circ}}=\frac{\sqrt{5}+1}{4}~,~\sin{36^{\circ}}=\frac{\sqrt{10-2\sqrt{5}}}{4}
\end{equation}
とそれぞれ形が似ているのが面白いですね。
 
 ちなみに、$~18^{\circ}~$の三角比を、斜辺が $~4~$ の直角三角形で表すと、

という図になります。


Ⅱ 求め方

 黄金比が出てくることで有名な、頂角が $~36^{\circ}~$ の二等辺三角形から求めます。

求め方

$~\cos{18^{\circ}}~$ の求め方
 次の図のような $~AB=AC=1,\angle{A}=36°~$ の $~\triangle ABC~$ を考える。

  $~\angle{B}~$ の二等分線と $~AC~$ の交点を $~D~$ とする。
 
 このとき、 $~\triangle BCD~$ や $~\triangle DAB~$ も二等辺三角形となるので、 $~BC=BD=AD=1~$である。
 また、$~CD=x~$とすると、

  $~\triangle ABC~$ ∽ $~ \triangle BCD~$ より、
\begin{align}
(1+x)1&=1:x \\
x(1+x)&=1 \\
x^2+x-1&=0 \\
x&=\frac{-1 \pm \sqrt{5}}{2}
\end{align}
  $~x > 0~$ より、 $~x=\displaystyle \frac{\sqrt{5}-1}{2}~$
 
  $~B~$ から $~AC~$ におろした垂線の足を $~E~$ とすると、 $~E~$ は $~DC~$ の中点であり、$~\angle CBD=36^{\circ}~$を二等分する。
 よって、$~\displaystyle EC=\frac{1}{2}x=\frac{\sqrt{5}-1}{4}~$ となる。

 直角三角形 $~BEC~$ に注目すれば、
\begin{align}
\sin{18^{\circ}}&=\frac{CE}{1} \\
\\
&=CE \\
\\
&=\frac{\sqrt{5}-1}{4}
\end{align}
と求まった。


$~\cos{18^{\circ}}~$ の求め方
  $~\sin^2{18^{\circ}}+\cos^2{18^{\circ}}=1~$ なので、
\begin{align}
\cos^2{18^{\circ}}&=1-\left( \frac{\sqrt{5}-1}{4} \right)^2 \\
\\
&=1-\frac{5-2\sqrt{5}+1}{16} \\
\\
&=\frac{10+2\sqrt{5}}{16}
\end{align}
であり、$~\cos{18^{\circ}} > 0~$ より、
\begin{equation}
\cos{18^{\circ}}=\displaystyle \frac{\sqrt{10+2\sqrt{5}}}{4}
\end{equation}
と求まった。


$~\tan{18^{\circ}}~$ の求め方
  $~1+\tan^2{18^{\circ}}=\displaystyle \frac{1}{\cos^2{18^{\circ}}}~$ なので、
\begin{align}
\tan^2{18^{\circ}}&=\left( \frac{4}{\sqrt{10+2\sqrt{5}}} \right)^2-1 \\
\\
&=\frac{16}{10+2\sqrt{5}}-\frac{10+2\sqrt{5}}{10+2\sqrt{5}} \\
\\
&=\frac{6-2\sqrt{5}}{10+2\sqrt{5}} \\
\\
&=\frac{3-\sqrt{5}}{5+\sqrt{5}} \\
\\
&=\frac{(3-\sqrt{5})(5-\sqrt{5})}{(5+\sqrt{5})(5-\sqrt{5})} \\
\\
&=\frac{15-3\sqrt{5}-5\sqrt{5}+5}{20} \\
\\
&=\frac{20-8\sqrt{5}}{20} \\
\\
&=\frac{4-2\sqrt{5}}{5} \\
\end{align}
であり、$~\tan{18^{\circ}} > 0~$ より、
\begin{align}
\tan{18^{\circ}}&=\frac{\sqrt{4-2\sqrt{5}}}{\sqrt{5}} \\
\\
&=\frac{\sqrt{20-10\sqrt{5}}}{5} \\
\end{align}
と求まった。

  「36°の三角比」とほぼ同様の過程で、比較的値がきれいな$~\sin{18^{\circ}}~$ の値から求めていきました。
 
 もちろん、半角の公式を使うことで、
\begin{align}
\sin^2{18^{\circ}}&=\frac{1-\cos{36^{\circ}}}{2} \\
\\
&=\frac{1-\frac{1+\sqrt{5}}{4}}{2} \\
\\
&=\frac{4-(1+\sqrt{5})}{8} \\
\\
&=\frac{3-\sqrt{5}}{8} \\
\end{align}
であり、$~\sin{18^{\circ}} > 0~$ より、
\begin{align}
sin{18^{\circ}}&=\frac{\sqrt{3-\sqrt{5}}}{2\sqrt{2}} \\
\\
&=\frac{\sqrt{3-\sqrt{5}}\cdot \sqrt{2}}{2\sqrt{2}\cdot \sqrt{2}} \\
\\
&=\frac{\sqrt{6-2\sqrt{5}}}{4} \\
\\
&=\frac{\sqrt{(\sqrt{5}-1)^2}}{4} \\
\\
&=\frac{|\sqrt{5}-1|}{4} \\
\\
&=\frac{\sqrt{5}-1}{4} \\
\end{align}
といった求め方でもOKです!!


Ⅲ 近似値

 最後にエクセルを使って、近似値を出してみましょう。

 教科書に載っている「三角比の表」と同じ値が出てくることを確かめられました。


  $~18^{\circ}~,~36^{\circ}~$ の$~\sin{}~,~\cos{}~$の値が、似たような式で表されるところに、黄金比を生み出す図形の持つ神秘的な力を感じます。


 
 

他にもあります! 特殊な角の三角比↓
https://mathsuke.jp/trigonometric-ratio/


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