正多角形の面積の公式

数学Ⅰ平面図形数学Ⅰ

 1辺の長さを \(~a~\) とした、正三角形から正六角形までの面積を求めます。
Ⅰ 面積の公式
Ⅱ 面積の公式の証明


目次
  • 1. Ⅰ 面積の公式
  • 2. Ⅱ 面積の公式の証明

Ⅰ 面積の公式

 1辺 \(~a~\) の正四角形(正方形)の面積の公式は誰でも知っていますが、正三角形の面積の公式は答えられない人が多いのではないでしょうか。
 しかし、正三角形は定期テストや入試でよく登場する図形であり、面積が必要となる場面も少なくありません。
 
 そこで、まずは正三角形をはじめとする正多角形の公式をいくつか紹介します。

正多角形の面積

 1辺の長さが \(~a~\) である正多角形の面積は、次の公式で求められる。
\begin{align}
正三角形&=\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{4}a^2 \\
\\
正四角形&=a^2 \\
\\
正五角形&=\frac{\sqrt{25+10\sqrt{5}}}{4}a^2 \\
\\
正六角形&=\frac{3\sqrt{3}}{2}a^2 \\
\end{align}

 4種類挙げましたが、正四角形(正方形)は当然知っているはずですし、正五角形は使用頻度が少ないうえに複雑すぎて覚えるのは大変です。
 
 覚えておくと便利なのは、先述の通り正三角形!
 正六角形は正三角形6つ分なので、応用できます。
 
 もちろん正七角形以降もありますが、キリがないので「正多角形の面積の公式(一般化)」をご覧ください。


Ⅱ 面積の公式の証明

 では、正六角形までの面積公式について証明していきましょう。

正三角形の証明

 1辺 \(~a~\) の正三角形 \(~ABC~\) で、 \(~A~\) から \(~BC~\) に向けて垂線 \(~AD~\) を引く。

 このとき、 \(~\triangle ABD~\) は \(~30^{\circ},60^{\circ},90^{\circ}~\) の直角三角形なので、
\begin{align}
\displaystyle a:AD&=2:\sqrt{3} \\
\\
AD&=\frac{\sqrt{3}}{2}a
\end{align}
が求まる。
 
 よって、正三角形の面積は、
\begin{align}
\displaystyle a \cdot \frac{\sqrt{3}}{2}a \cdot \frac{1}{2}&=\frac{\sqrt{3}}{4}a^2
\end{align}
と求まる。 \(~\blacksquare~\)

 あえて、中学3年生でも解ける方法で証明しました。もちろん、
\begin{align}
\displaystyle \frac{1}{2}\cdot a \cdot a \sin{60^{\circ}}&=\frac{\sqrt{3}}{4}a^2
\end{align}
で一撃です。
 
 次に、正四角形の証明です。体裁上、書いておきます。

正四角形の証明

 
 1辺 \(~a~\) の正四角形の面積は、
\begin{align}
a \cdot a&=a^2
\end{align}
と求まる。 \(~\blacksquare~\)

 縦\(\times\)横です。以上!
 
 次が超大変。正五角形の証明です。

正五角形の証明

 1辺 \(~a~\) の正五角形 \(~ABCDE~\) の対角線の長さをまず求める。

 上の図で、 \(~\triangle ABC,\triangle ACD,\triangle ADE~\) はすべて二等辺三角形であり、正五角形の1つの内角は \(~108^{\circ}~\) であるため、以下のように角度がわかる。

 ここで、 \(~\triangle ACD~\) に注目する。
  \(~\angle{ACD}~\) の二等分線と \(~AD~\) の交点を \(~F~\) とする。

 このとき、二角相等より \(~\triangle ACD~\) ∽ \(~\triangle CDF~\) となるので、対角線 \(~AD=x~\) とすると、

\begin{align}
x : a &= a : (x-a) \\
x(x-a)&=a^2 \\
x^2-ax-a^2&=0 \\
\end{align}
であり、解の公式を使って、
\begin{align}
x&=\displaystyle \frac{a \pm \sqrt{a^2+4a^2}}{2} \\
\\
x&=\frac{a \pm \sqrt{5}a}{2} \\
\\
x&=\frac{1 \pm \sqrt{5}}{2}a \\
\end{align}
であり、 \(~x > 0~\) より、正五角形の対角線の長さは
\begin{equation}
AC=AD=\displaystyle \frac{1 + \sqrt{5}}{2}a
\end{equation}
と求まった。
 
 
 正五角形の面積は、 \(~\triangle ABC,\triangle ACD,\triangle ADE(=\triangle ABC)~\) の面積の和なので、

\begin{align}
&\displaystyle \frac{1}{2}\cdot a \cdot \frac{1+\sqrt{5}}{2}a \cdot \sin{36^{\circ}} \cdot 2+\frac{1}{2}\cdot \left( \frac{1+\sqrt{5}}{2}a \right)^2 \cdot \sin{36^{\circ}} \\
\\
&=\frac{1+\sqrt{5}}{2}a^2 \cdot \sin{36^{\circ}}+\frac{(1+\sqrt{5})^2}{8}a^2 \cdot \sin{36^{\circ}} \\
\\
&=\frac{1}{8}a^2 \cdot \sin{36^{\circ}} \cdot \left\{ 4(1+\sqrt{5})+(1+\sqrt{5})^2 \right\} \\
\\
&=\frac{1}{8}a^2 \cdot \sin{36^{\circ}} \cdot ( 4+4\sqrt{5}+1+2\sqrt{5}+5 ) \\
\\
&=\frac{1}{8}a^2 \cdot \sin{36^{\circ}} \cdot ( 10+6\sqrt{5} ) \\
\\
&=\frac{1}{4}a^2 \cdot \sin{36^{\circ}} \cdot ( 5+3\sqrt{5} ) \\
\end{align}


\begin{align}
&\displaystyle \frac{1}{2}\cdot a \cdot \frac{1+\sqrt{5}}{2}a \cdot \sin{36^{\circ}} \cdot 2 \\
&+\frac{1}{2}\cdot \left( \frac{1+\sqrt{5}}{2}a \right)^2 \cdot \sin{36^{\circ}} \\
\\
&=\frac{1+\sqrt{5}}{2}a^2 \cdot \sin{36^{\circ}} \\
&+\frac{(1+\sqrt{5})^2}{8}a^2 \cdot \sin{36^{\circ}} \\
\\
&=\frac{1}{8}a^2 \sin{36^{\circ}} \left\{ 4(1+\sqrt{5})+(1+\sqrt{5})^2 \right\} \\
\\
&=\frac{1}{8}a^2 \sin{36^{\circ}} ( 4+4\sqrt{5}+1+2\sqrt{5}+5 ) \\
\\
&=\frac{1}{8}a^2 \sin{36^{\circ}} ( 10+6\sqrt{5} ) \\
\\
&=\frac{1}{4}a^2 \sin{36^{\circ}} ( 5+3\sqrt{5} ) \\
\end{align}

となり、「36°の三角比」より、 \(~\displaystyle \sin{36^{\circ}}=\frac{\sqrt{10-2\sqrt{5}}}{4}~\) なので、
\begin{align}
&=\displaystyle \frac{1}{4}a^2 \cdot \frac{\sqrt{10-2\sqrt{5}}}{4} \cdot ( 5+3\sqrt{5} ) \\
\\
&=\displaystyle \frac{\sqrt{(10-2\sqrt{5})(5+3\sqrt{5})^2}}{16}a^2 \\
\\
&=\frac{\sqrt{(10-2\sqrt{5})(25+30\sqrt{5}+45)}}{16}a^2 \\
\\
&=\frac{\sqrt{(10-2\sqrt{5})(70+30\sqrt{5})}}{16}a^2 \\
\\
&=\frac{\sqrt{700+300\sqrt{5}-140\sqrt{5}-300}}{16}a^2 \\
\\
&=\frac{\sqrt{400+160\sqrt{5}}}{16}a^2 \\
\\
&=\frac{4\sqrt{25+10\sqrt{5}}}{16}a^2 \\
\\
&=\frac{\sqrt{25+10\sqrt{5}}}{4}a^2 \\
\end{align}
と求まった。 \(~\blacksquare~\)

 結局二重根号外せないし、計算も大変だし、何より覚えにくい!!
 
 では、最後は正六角形。こちらは簡単です。

正六角形の証明


 1辺 \(~a~\) の正六角形は、上の図のように1辺 \(~a~\) の正三角形6つに分けることができるため、
\begin{align}
\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{4}a^2 \cdot 6&=\frac{3\sqrt{3}}{2}a^2
\end{align}
が求まった。 \(~\blacksquare~\)

 覚える必要はないですが、正三角形から導けるようにしておきましょう。


 「正四面体の高さと体積」と合わせて、正三角形の公式を覚えておくと、高校受験で大活躍です。


 
 


数学Ⅰ平面図形数学Ⅰ

Posted by Fuku