天文学者アナクサゴラスの数学上の功績は?牢屋で考えた問題について解説!【数学史6-6】

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 円と同じ面積を持つ正方形は作図できるか?

 古代ギリシャにおける三大作図問題の1つである円積問題を考え始めたのは、天文学者アナクサゴラスでした。

 この記事では、アナクサゴラスがどういった人物で、何をきっかけに円積問題に取り組み始めたのかを解説!

 アナクサゴラスを円積問題へと導いたのは、神をも恐れない彼の探求心でした。

この記事で主に扱っている時代と場所
時代紀元前500年頃~紀元前428年頃
場所ギリシャ
この記事を読んでわかること

アナクサゴラスの生涯

 アナクサゴラス(Anaxagoras, B.C.500頃~B.C.428頃)は、イオニア地方のクラゾメナイで生まれた天文学者です。

 多才な人物であり、天文学者以外にも哲学者や数学者の顔も持っています。

アナクサゴラス
<図1> アナクサゴラス
(出典:Eduard Lebiedzki, after a design by Carl Rahl, Public domain, via Wikimedia Commons)

アナクサゴラスの年譜

 この時代の偉人たちに共通しているのは、細かい情報が残っていないこと。

 しかし、アナクサゴラスの場合は、彼の思想の影響力や、アテネの有力政治家ペリクレスとの親交により、そこそこの量の情報が今に伝わっています。

ヒッピアスの年譜
B.C.500年頃

クラゾメナイで生まれる

B.C.480年頃

アテネに移る

アテネにて

太陽や月についての研究を行う

B.C.450年頃

不敬罪として起訴され、牢獄暮らしとなる

 神として扱われていた太陽を「石」と表現したことで、哲学者として異端扱いされた。

B.C.450年頃~B.C.434年頃

円積問題を考え始める

 その中で楕円についても言及した。

B.C.434年頃

友人ペリクレスにより釈放される

 アテネから離れることを余儀なくされたため、ランプサコスへ移住した。

B.C.428年頃

ランプサコスにて死亡

アナクサゴラスの活動場所

 アナクサゴラスは、イオニア地方のクラゾメナイで生まれたため、「クラゾメナイのアナクサゴラス」と呼ばれることもあります。

 若いときから財産をかえりみずに学問に専心し、当時のギリシャ文化の中心地であるアテネに移住しました。

 不敬罪で投獄され、約16年の獄中生活を送った後、ランプサコスで余生を過ごしました。

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