エウドクソスの生涯と功績を解説!取り尽くし法は積分の原型だった?【数学史6-17】

当ページのリンクには広告が含まれています。
エウドクソス アイキャッチ

 古代ギリシャの数学者エウドクソスは、この時代の中で最も進んだ数学を後世に残しました。

 特に彼を有名にさせているのは「取り尽くし法」と「比例論」。

 取り尽くし法は、後の積分計算の発展に不可欠なものとなり、比例論は無理数の数学的理解を飛躍的に進歩させました

 この記事では、エウドクソスの卓越した業績を、彼の生涯を通じて探ります。

この記事で主に扱っている時代と場所
時代紀元前408年頃~紀元前355年頃
場所ギリシャ
この記事を読んでわかること

エウドクソスの生涯

 エウドクソス(Eudoxus ,B.C.408頃〜B.C.355頃)は、ヘレニズム以前のギリシャ数学者の中では最も独創的な発想力の持ち主として知られています。

エウドクソス(AIによるイメージ)
<図1> エウドクソス
(AIによるイメージ)

エウドクソスの年譜

エウドクソスの年譜
B.C.408年頃

クニドス(現:トルコ)で生まれる

若い頃
アルキュタスに数学を学ぶ

 イタリアに赴き、主に幾何学を学んだ。

紀元前385年頃

アカデメイアで学ぶ

 プラトンの噂を聞き、アカデメイアへ入学を決意したものの、貧しかったため学校から7km離れた港町に住んだ。

その後

エジプトで天文学を深める

 16か月間、エジプトに滞在して天文学の研究を行った。

その後

 アカデメイアで教師を務める

 学生時代からプラトンに評価されており、メナイクモスやディノストラトスの指導にも携わった。

紀元前368年頃~紀元前365年頃

 取り尽くし法比例論を考案する

 この約3年間が、エウドクソスの最も活躍した時期と考えられている。

紀元前366年

 クニドスに戻り、自身の学校を設立する。

紀元前355年頃

 死亡。

 クニドスで死亡したと考えられている。

 

エウドクソスの活動場所

 エウドクソスは、クニドスで生まれ育った後、プラトンのアカデメイアの噂を聞き、借金までしてアテネに移住します。
 そのため、アテネ郊外の港町ペイライエウスから毎日片道7kmの距離を通学しました。

 アカデメイアで学んだ後、エウドクソスは天文学の研究のためエジプトに渡ります。
 エジプトのヘリオポリスで16ヶ月間過ごしたエウドクソスは、アテネ、そして地元クニドスに戻り、自身が学んだことを周りに広めるために残りの人生を使いました。

コメント

コメントする

CAPTCHA


この記事を読んでわかること