哲学者タレスは数学の祖!何した人と言われているかを解説!【数学史6-3】

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 後世の伝承の中で「数学の祖」と呼ばれてきた、古代ギリシャの思想家・タレス。

 タレスは「世界で最初の数学者」と紹介されることがありますが、その生涯や業績の多くは、後世の文献や逸話を通して伝わったものです。

  • 影を利用してピラミッドの高さを測ったと伝えられる
  • いわゆる「タレスの定理」に関わったと伝えられる

などの逸話で有名です。
 ただし、これらは史実として確定しているというより、古代ギリシャにおける数学や自然哲学の始まりを象徴する物語として受け止めるのがよさそうです。

 この記事では、タレスに結びつけて語られてきた数学上の伝承だけでなく、人生年表や活動場所、有名なエピソードを解説します。

 現在の数学がタレス一人から始まったと断言することはできませんが、タレスは「数学的な考え方の始まり」を語るうえで、象徴的な人物として扱われてきました。

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この記事を書いた人

Fukusuke(ふくすけ)
数学史の先生

  1. 現役の中学・高校数学教員
  2. 重刷、ブログ累計200万PV達成
  3. 行間がなくなるほど丁寧な式変形で執筆中
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Fukusuke
(ふくすけ)
数学史の先生

  • 現役の中学・高校数学教員
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この記事を読んでわかること

タレスの生涯

 タレス(Thales , B.C.625頃~B.C.547頃)は、古代ギリシャの思想家として名が伝わる人物であり、後世には「最古の数学者」の一人として紹介されてきました。

タレス
<図1> タレス
(出典:Unidentified engraver, Public domain, via Wikimedia Commons)

タレスの年譜

 タレスが生きていた時代の歴史は、紀元前4世紀頃まで口頭で後世へと伝わったため、細かな情報までは残っていません。

 そのため、タレスの一生を表した年表は、以下のようにざっくりとしたものになります。

タレスの年譜
B.C.625年頃

イオニア地方のミレトスで生まれる

 父はエクサミュアス、母はクレオプリネという名で、裕福な商人の家庭に生まれたと伝えられる。

若い頃

エジプトやバビロニアを旅行する

 エジプトでピラミッドの高さを測った、またバビロニアで幾何学や天文学を学んだ、とする伝承がある。

B.C.590頃

ミレトスで「イオニア哲学学校」を創立

 自然現象を神話ではなく、理由によって説明しようとした学派の始まりとして語られることがある。

B.C.585 5月28日

日食を予言したという伝承が残る

 ただし、タレスが本当に日食を正確に予言できたのかについては慎重に見る必要があり、後世に作られた名声を示す物語と考える見方もある。

時期不明

「タレスの定理」を証明したと伝えられる

 後世の文献では、バビロニアなどで知られていた円の性質を論証した人物として語られるが、実際にどのような証明を行ったのかは明らかではない。

B.C.547頃

 熱中症により死去

 第58回オリンピックの観戦中に熱中症で亡くなったという話がある。老衰という説もあり、死の経緯も伝承の域を出ない。

タレスの活動場所

 タレスは、裕福な商人の息子であったという伝承と結びつけられ、若き頃にエジプトバビロニアへ渡ったと語られてきました。

 その後は地元のミレトスで活動したとされ、オリンピック開催の地であるエリス地方(現:イリア県)で最期を迎えたという話も伝わっています。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • タレスの日食の予報も、いわゆる「タレスの定理」の証明も、いずれも現時点で認める科学史家は非常に少数派だと思います。その他の逸話は、まあ、ご愛敬だとは思いますが、これらは科学史の流れに関する重要な論点を含みます。たとえば、後者は、論証数学はどういった背景でどのように生じたかに関わる問題で、さしたる根拠もなく小話のネタとして書いてしまうのはいかがなものかと思います。

    • 松本様

      お世話になっております。
      記事への詳細なフィードバックをいただき、誠にありがとうございます。

      ご指摘の通り、タレスの日食予報や定理の証明、また論証数学の成立過程については、現代の科学史・史料批判の観点からすれば、慎重に扱うべき論点であると認識をしております。
      紀元前の記事を書いているときには、上記の観点が確かに疎かになっており、信頼できる情報と不確かな情報が混在してしまっているのが現状です。
      随時、タレスやピタゴラスをはじめとする紀元前の記事を中心に、リライトをかけてまいります。

      当サイトの格調と正確性を高めるために欠かせないご指摘をいただき、心より感謝申し上げます。

      引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます。

      Fukusuke

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